担保評価について

質問

銀行でお金を借りたい

土地や建物の評価を基に担保として融資をしてほしい

答え

金融機関から融資等を受ける場合、土地や建物の不動産に担保を付すことは一般的ですが、融資を行う側の金融機関からしても担保物件の適正評価を行うことは一般市民から預かった大切な預金の運用リスクをヘッジすることでもあり、金融システムの健全性を保つ上ではとても大切なことです。そもそも、我が国の不動産鑑定評価制度の発足に際し、昭和38年に「不動産の鑑定評価に関する法律」が制定され、次いで昭和39年に「不動産鑑定評価基準」が定められた当時、既に実質的に行われていた不動産評価業務の一つが金融機関による担保評価です。まさに鑑定評価の老舗的業務と言えます。弁護士や公認会計士、その他の士業と異なり不動産鑑定業者が法人登記できるのもこの様な実務的経緯に端を発すると考えられます。しかし、この様な長い担保評価の歴史の中で、特に地方におけるここ数年の不動産価値の下落は大きいもので徳島県内の公示価格は概算で平成元年と平成24年現在とを比較すると約3割~5割の下落となっております。

このことは言いかえれば、地域の活性化が昔に比べ減退していることも表しているといえ、経済界にとっては残念なことです。具体的には、例えば、家賃は通常その建物だけでなく、建物敷地である土地価格水準からも影響を受けます。土地・建物の不動産価値が下がれば、家賃水準は下がり、(下げないと借りてくれない)融資を受けて建てた建物の返済が進まなくなり、ますます担保物件としての魅力度が下がる…という悪循環に陥ります。

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