機械・設備などの評価について

質問

工場の機械や器具を担保にしてお金を借りるにはどうしたらよいか

答え

金融機関から融資を受ける場合、土地や建物に担保を付すことは一般的ですが、不動産価格の下落が顕著となっている昨今では、企業の持つ機械設備に対してもその価値を適正に評価し、担保として組み込んでいこうという動きが徐々にではありますが出始めております。これまで工場では工場供用物件の目録(工場抵当法の3条目録といいます)の提出が義務付けられていますが、これは担保評価というより、土地・建物の抵当権の効力が及んでいることの第3者への対抗要件としての意味合いが強いと言えます。一方で、ここでいう機械・設備の評価とは資産としての機械設備を「いくつかの定義を設定して評価する」ことです。通常、これまでの機械の評価は「この機械を中古市場に売りに出した場合にいくらで売れるか?」という単体の市場価格にアプローチするものでした。従って、従来型の評価では購入・設置費が数千万円する機械でも特殊な機械など一般の人にとっては不要ということで中古価格となれば数十万円という残材価格でしかなくなる場合も少なくありませんでした。そこで、この様な機械設備個別の清算売却をベースとした現状の考え方ではなく、機械・設備一式をユニットと考えたin-place  (設置済み)あるいは continued-use (継続使用)を前提とした担保価値・市場価値の評価アプローチの有用性が着目されつつあり、既に米国においては評価実務の一端としてその手法が確立されております。
当社は米国の資産評価専門家からつくる米国鑑定士協会(ASA)と協定する一般社団法人 日本資産評価士協会(JaSIA)に属し、国際財務報告基準(IFRS)及び国際評価基準(IVS)に準拠した機械設備の評価ノウハウを習得しております。新しい分野での考え方等について興味をお持ちの方はいお気軽にご相談ください。

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